HAMACHO FUTURE LAB

2023 年に竣工した「HAMACHO FUTURE LABO」

当時の古材をそのまま残した構造のオフィススペース

HAMACHO FUTURE LAB は、地域の課題解決や未来創造型のまちづくりを推進するための拠点となる「アーバンデザインセンター」です。インテリアアーキテクトを展開する弊社は、日本橋浜町のまちづくりを、土地オーナー、デベロッパ ー、そして地域のコミュニティーと共に考え、企画・設計・施工を通して、地域に貢献することを目指し、当施設内に本社を移転いたしました。

「ととのい研究所」のエントランス

また、施設内には株式会社ライノが運営する「ととのい研究所(通称:ととけん)」が、ランニングステーション&サウナを運営し、地域住民やオフィスワーカー の健康促進に大きく貢献しています。
ととけんは、日本橋浜町における地域活性化のための活動である「日本橋浜町エリアマネジメント」の会員としての活動も行っています。その活動の一環として「浜町ランニング倶楽部」を立ち上げ、隅田川をランニングコースとする「下町ラン」を展開しています。

HAMACHO FUTURE LAB コンセプト

施設内のサウナスペース

HAMACHOFUTURE LAB は、環境省策定の第六次環境基本計画のなかで、地域循環共生経済圏づくりの重点施策である「Well-being Community の創成」にヒントを得ています。
そこでは、サウナに象徴される、従来型の健康 (ヘルス)なまちづくりに留まらず、快適(ウェルネス)な居住・滞在経験、そして心豊かで多様な幸福感(ウェルビーイング)を享受できる、持続可能な森川里海づくりの先導的デザイン開発を提起しています。

古材と年代を感じる家具や調度品をデザインに生かした会議スペース

HAMACHOFUTURE LAB は、ヨーロッパで展開されている「フューチャーセンター」というコンセプトを日本に導入して設立されました。ヨーロッパのフューチャーセンターは、オフィス、カンファレンスルーム、スタジオを備え、地域との連携を促進するためのアンテナカフェや、リフレッシュ施設としてサウナなどを提供しています。

高層ビルに囲まれた都市の中に佇む建物の全景

HAMACHOFUTURE LAB も、こうした多機能空間を取り入れ、地域との交流や健康促進を図る場を目指しています。
そのため、計画段階より、敷地境界を超えた繋がりが、今後も仕掛けていく浜町の街づくりに繋がっていくことを願い、単体では扱いづらい既存建物を壊すのではなく、複数棟で再生させることで価値向上を計っています。

HAMACHO FUTURE LAB とワクトの建築&デザイン的視点

HAMACHOFUTURE LAB は、日本橋浜町にあった築59 年の木造古建築「木造棟」と、築44 年のRC 構造「RC 棟」からなる2 棟を同時にリノベーションしました。
それぞれの構造をそのまま活かしながら、中央に鉄骨構造の「S 造棟」を新築することで、3 棟が一体となり、法令や安全基準に準拠した複合施設として完成しました。建築物として生まれ変わるだけでなく、地域のつながりや景観も含めて、エリアー体型の新たな価値創造のモデルとなるよう取り組んで参りました。

2 敷地を横断することによる再生手法で、3 棟を一体とし、課題を解決した構造。

Good Design賞 2024

Wood Design賞 2024

公益財団法人デザイン振興会主催のアワードにおいて、Good Design 賞2024 を受賞。
続いて、Wood Design 賞においても2 部門で受賞し、特に、Wood Design 賞の「コミュニケーション分野」では、奨励賞(審査委員長賞)を受賞。

【Good Design 賞審査員からの評価】

「隣り合う敷地に建つ木造とRC 造の建物を、それぞれの敷地を伸縮させながら同時に適法化し一体的に再生する手法が見事である。具体的には、面積の実態違反であった木造棟を減築して適法化し、敷地境界線を木造敷地側に移動して生まれた余白に鉄骨造棟を増築することで、RC 造棟に直通階段と居室を付加している。それらの操作により、RC 造棟ではサウナ施設への用途変更が実現し、木造棟のオフィスと敷地境界を跨いで行き来することも可能になった。また鉄骨造1 階部分の開放や裏側敷地の庭への接続など、街や周囲との関係性向上も素晴らしい。一敷地内での建て替えやリノベーションとも敷地統合による面的な再開発とも異なる、新たな可能性を感じさせる取り組みであり、高く評価したい。」

【Wood Design 賞審査員からの評価】

「既存の木造建築を減築し防火構造に対応するなど、都市部密集地における木造・木質化の促進に対して具体的な策を提示した。在来軸構造のリノベーションと街中のウッドデザイン開発を融合させた意欲的試みである」